こんにちは。イラストレーターのkisa(@kisa.ne.jp)です。
埼玉県の東所沢に、美術館と図書館と博物館を合体させたような文化芸術の塊施設があるとのことで、気になって行ってみました。
ということで今回は、ところざわサクラタウンの敷地内にある、「角川武蔵野ミュージアム」についてお伝えしていきます。
Contents
角川武蔵野ミュージアム
角川武蔵野ミュージアムは、大手出版社でお馴染みのKADOKAWAが2020年11月6日にオープンした、アート・博物・本の文化複合施設です。
建築家は高輪ゲートウェイ駅や根津美術館などを設計された隈研吾さんです。
見る角度によって見た目が違い、完全に唯一無二な建物です。
フクロウのようなものが貼り付いていますが、これは「コロナ時代のアマビエ・プロジェクト」で、鴻池朋子さんの「武蔵野皮トンビ」という作品です。
六本木アートナイト2023でもメインプログラムとして展示されました。
深夜のアート祭!六本木アートナイトの見どころ
本棚劇場
約8mの巨大本棚に囲まれた空間に、KADOKAWAの出版物や個人文庫など併せて約30,000冊もの本がずらーっと並んでいます。
そしてこの空間に「本と遊び、本と交わる」がコンセプトのプロジェクションマッピングが毎時30分ごとに上映されています。
紅白歌合戦でYOASOBIが歌った場所としても有名です。
本が燃えている、火事だーと思ったら天から滝のような水が。
高さを活かしたリンゴのなる木など、圧巻の演出に終始惹き込まれました。
ブックストリート
ブックストリートエリアでは色んな本がジャンル分けされていて、自由に閲覧、座って読書することができます。
ワクワクするような装飾、ポップがいたるところにありました。
企画展1:浮世絵劇場 from Paris
浮世絵にテクノロジーとストーリーを掛け合わせた、360度映像に包まれるプロジェクションマッピングの「浮世絵劇場」
パリをベースに活動する、デジタル・アーティスト、プログラマー、音楽家といったアーティスト集団「ダニーローズ・スタジオ」が手がけています。
ここまで大規模なプロジェクションマッピングは初めてでしたが、奥行きのある映像や音で没入感がハンパなかったです。
動画撮影NGでしたが、YouTubeにちょっとアップされていました。
浮世絵は過去のものじゃなく、時代とともに世界に広がってどんどん進化しているのを実感しました。
プロジェクションマッピングが終わると展示スペースに続いていて、くるくる回るたくさんの浮世絵と説明のモニュメントが目に止まりました。
フランス人たちに影響を与えたジャポニズムですが、フランス人の作曲家、クロード・ドピュッシーもその一人だったそうです。
交響詩「海」は、葛飾北斎の浮世絵「冨嶽三十六景神奈川沖浪裏」にインスピレーションを得て作曲されたとされ、楽譜の表紙に北斎の波の図柄がデザインされていました。
落ち着いた茶系の色味がおしゃれです。
KISSとももクロがコラボした「夢の浮世に咲いてみな」のジャケットの、浮世絵バージョンが展示されていました。
絵になりますね〜
企画展2:不自然(マンメイド)な植物展
植物の神秘と生命力に感化された7人のアーティストたちが制作した植物アートの展示です。
上の画像は樹脂とワイヤーでできた彼岸花ですが、赤ではなく透明感のある青で美しかったです。
アイロンがけしたような花びらでできたガイコツは、花に例えられることも多い女性を表現した作品だそうです。
女性たちの洋服、化粧、そして皮膚や肉までもはぎ取ってしまうと残るのは女性の本質の意を持った「骨」とのことで……外見も大事ですがキレイな骨でありたいですね。
一見ただの黒塗りですが、スマホでフラッシュ撮影すると絵が浮かび上がるというものです。 撮ってみると本当にスマホの中に鮮やかな絵が映ってテンションが上がりました。
企画展3:コロナ禍とアマビエ 6人の現代アーティストが「今」を考える
このご時世に沿った「コロナ禍とアマビエ」というテーマの企画展です。
会田誠、鴻池朋子、川島秀明、大岩オスカール、荒神明香、大小島真木、6人の現代アーティストの想い想いのアマビエ作品が展示されていました。
こちらの作品は造花でできた作品で、眺めていると泳ぐアマビエのように見えてきます。
人間とアマビエや他の生物と合体したような作品です。
不安の中にも希望を感じさせる不思議さがあります。
独酌と書かれた棒を横目に山に近づくと、スーツを着たサラリーマン?たちでできた山で、禍々しさを感じました…
元来のアマビエ像にしばられない作品が館内にたくさんあり、改めてコロナ禍に向き合い考えさせられました。
企画展4:荒俣ワンダー秘宝館
秘宝館にはUFOのかけら、マンモスの毛、鼻で歩く動物など、珍しいものや不思議なものが展示されていました。
上の画像は理科室のような一角ですが、子どもの頃の怖いもの見たさみたいなのが彷彿とさせられました。
お高そうな大粒の宝石や石も展示されていました。
やっぱりうっとりしますね…
日常では遭遇することのない色鮮やかな蝶たち。
個人的には左下の黒いドレッシーな蝶に惹かれます。
チームラボどんぐりの森の呼応する生命
どんぐりの形をしたモニュメントを揺らすと、その色が他のどんぐりに伝染していくというもので、自然とアートが融合した素敵空間でした。
写真じゃ伝わらないので、YouTubeにアップされていたものをご覧ください。
ふと空を見上げると、ジャケットになりそうな幻想的な景色が広がっていました。
チケット料金
チケットの種類がいくつかあり、料金も少し高めなのでどれを買えばいいのか迷いましたが、「KCMスタンダードチケット」と「浮世絵劇場」のチケットを選ぶと十分満足できました。
公式サイトには掲載されていませんが、浮世絵劇場のチケットを購入すると+100円でチームラボのチケットを購入できます。
ただ、チームラボはチケットを支払わなくても外からでも十分見ることができました。
どんぐりに触って没入したいという方はお得にゲットできます。
角川武蔵野ミュージアム
■開館時間 10:00〜18:00(金・土は21時まで)
11:00~22:00(レストラン)
■休館日 毎月第1・3・5火曜日(祝日の場合は開館・翌日休館)
■アクセス 埼玉県所沢市東所沢和田3-31-3 ところざわサクラタウン
■入場料金 チケットはこちら
https://kadcul.com
敷地内にある武蔵野坐令和神社
ところざわサクラタウンの敷地内に、今までに見たことないかっこいい神社がありました。
令和の典拠となった万葉集の舞台でもある武蔵野から、「武蔵野坐令和神社(むさしのにますうるわしきやまとのみやしろ)」という名称です。
文芸・芸術・芸能などのコンテンツは、人が神に対して奉納するものであるとともに、 人が神から授かるものでもあります。コンテンツは神と人を結ぶ双方向のメディアであるという考え方から、 アーティストやクリエイター、コンテンツ関係者を応援する御利益、 コンテンツの持つ聖なる力によって人々の心を癒す御神徳があります。 また良縁祈願をはじめとした人と人、人と場所、人とモノ、人とコトなど、さまざまなご縁を結ぶ縁結びの御利益。 アニメ聖地88ヶ所の一番札所、ゲートウェイとしての機能を担うことから、 聖地巡礼に向かうツーリストに対する旅行安全の御利益があります。
武蔵野坐令和神社 御神徳
本好きな方はこちらのスポットもおすすめです。
本との出会いを楽しむ場所、文喫【入場料のある本屋】
さいごに
埼玉にこんな激アツスポットがあったとは…
角川武蔵野ミュージアムだけでなく近隣にも見どころがたくさんあって、冒険気分で楽しめました。
美術館好き、本好き、博物館好きな人はぜひ堪能しに訪れてみてください。