こんにちは。イラストレーターのkisa(@kisa.ne.jp)です。
絵はまず、アナログ(手描き)かデジタルかというところで大きく手法が分かれます。
今回は、「アナログかデジタル、イラスト制作を依頼する上でどんな違いがあるのか?」という観点から、アナログとデジタルのイラストを比較し、メリットデメリットをまとめました。
Contents
アナログイラストとは【似顔絵やウェルカムボードなどに向いている】
アナログイラストとは、紙やキャンバスに直接描いたイラストのことです。
画材は鉛筆をはじめ、絵の具(水彩・油・アクリル)、ペン、コピック、パステル、墨、など色々な種類があります。
それらの画材を用いて、直接手描きで紙やキャンバス、壁などに描いていきます。
電源入らずなので、いつでもどこでも描くことができます。
アナログイラストは、似顔絵や結婚式のウェルカムボードなど、どちらかといえばBtoC向きなイメージです。
- 似顔絵
- ウェディングのウェルカムボード
- 個展などでの原画販売
- ライブペイント
- ウォールペイント
これらが向いている理由は、以下に挙げたメリットとデメリットによるためです。
アナログイラストのメリット
アナログには、作者の息が感じられる一点物という価値があります。
近年ではデジタルでもNFTで唯一無二の資産として証明できるシステムができましたが、原画には筆圧や絵の具による凹凸、画材のかすれや香りなどリアルさを感じることができます。
印刷だけだと味気ないと感じる方もいるので、そういう面でアナログはあたたかみをプラスできるのが魅力です。
いつでもどこでも描けてプリントアウトする必要なくその場で完成品を渡すことができるので、お客さんと対面して似顔絵を描いたり、一生に一度のウェディングのウェルカムボードなどに向いています。
また、デザインフェスタで行われているような、白壁にライブペイントで開催期間中に完成させるというパフォーマンスや、お店などの壁をこだわりたいという方にもおすすめです。
・原画というプレミア感がある
・デジタルにはないあたたかみや味がある
・自由度の高いこだわりのある壁になる
・パフォーマンス性がある
アナログイラストのデメリット
イラストを修正したい場合に、ラフ段階では消しゴムで消したり、油絵具で剥ぎ取ったり重ねたりして対応できますが、ペン入れや着彩段階で修正したくてもできず、結局描き直しになってしまう可能性があるのが難点です。
そして一点物がゆえに複製ができないのがメリットの裏返しになります。
また、アナログイラストでもスキャンして変換すればデータ納品することもできますが、明るさや色味の調整など手間がかかってしまいます。
・修正がしづらく、描き直しになる可能性がある
・複製ができない
・デジタル化やデータ納品の際に手間がかかる
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デジタルイラストとは【広告やキャラクター、パッケージなどに向いている】
デジタルのイラストとは、パソコンやタブレットなど電子機器を使って描いたイラストのことです。
ペイントソフトをパソコンやタブレットにインストールし、画面内で色々な画材のタッチで表現することができます。
色鉛筆や水彩などの質感を出せたり、筆圧感知設定でリアル感のある線が再現できたり、これが手描き?と思わせるほどのアナログ風デジタル制作も可能です。
便利な機能も豊富にあり、色相、彩度、明度も簡単に設定でき、パターン模様やマンガで使うスクリーントーンも貼り放題です。
描き方としては、ペンタブレット(板タブレット)をパソコンに接続して、パソコンの画面を見ながらタブレット上で専用のペンを動かして描く方法と、液晶タブレットの画面上に直接、専用のペンもしくは指を使って描く方法の二種類が主流です。
ちなみに私はグラフィックデザインの仕事もしていることから、Adobe Illustratorのソフトを使っています。
そして、パソコンにWacomのペンタブレットを接続して描いています。
ラフや線画はアナログで描いて、スキャナなどで画像を取り込んでからトレースして、デジタルで仕上げるイラストレーターの方もいます。
デジタルイラストは、広告やキャラクターなど、どちらかといえばBtoB向きなイメージです。
- キャラクターやロゴ
- 広告(ポスターなどの紙媒体からバナーなどのWeb媒体まで)
- アパレルやグッズ、パッケージ
- アニメーション
これらが向いている理由は、以下に挙げたメリットとデメリットによるためです。
デジタルイラストのメリット
1番のメリットはなんと言っても、アニメのセル画のように重ねられるレイヤー機能があったり、一度塗った色も簡単に変更ができるので、かなり効率的に進められる点です。
間違えてしまっても、戻るボタンを押せば、時を戻してそこからやり直すことができます。
1つの制作物が完成するまでの時間は一般的にデジタルの方が早く、タイトな納期や修正に対応することができます。
また、キャラクターなどのイラストは流用しやすく、複製もできるので汎用性に優れています。
納品の際も画面上でそのまま必要なファイル形式に書き出せるのでスムーズに送付できます。
・レイアウト変更や修正がしやすい
・イラストを流用しやすい
・複製ができ、汎用性がある
・データ納品もそのまま送ることができる
デジタルイラストのデメリット
デジタルイラストは稀にデータが破損する可能性があるということです。
念のためバックアップを取っておいた方が安心です。
先ほども述べましたが、アナログイラストと比べると印刷した際に味気なさを感じてしまう可能性があります。
高級紙を使用したり、箔押しなどの特殊印刷などをうまく取り入れることで華やかになります。
・データが破損する恐れ
・印刷した際にアナログより物足りなさを感じてしまう可能性がある
RGBとCMYKの違い
デジタルでは基本的に、Web用のRGBカラーと、印刷用のCMYKカラーに分けられます。
最近ではRGBのパキッとしたカラーを、印刷でも再現できる印刷所も出てきています。
詳しくは下記記事で解説しています。
イラストのお見積りは無料
デジタルイラストがメインですが、アナログイラスト希望の場合はご相談のうえ対応させていただきます。
また、イラスト制作のお見積りは無料です。
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