• ジュリアン・オピー展同時開催「OP.VR@PARCO&Julian Opie」世界初のVR体験!

2022.11.12 2024.2.8 アート

ジュリアン・オピー展同時開催「OP.VR@PARCO&Julian Opie」世界初のVR体験!

 
こんにちは。イラストレーターのkisa(@kisa.ne.jp)です。
ピクトグラムやアニメの表現を彷彿とさせるシンプルな作品で有名な、イギリスの現代アーティスト、ジュリアン・オピー(Julian Opie)。
そのオピーの個展が、都内二ヶ所で同時開催されました。
ということで今回は、渋谷パルコで開催の世界初公開のVRを使った「OP.VR@PARCO」と、外苑前で開催の展示「Julian Opie」、両方観に行ってきたのでまとめました。

ジュリアン・オピー個展

OP.VR@PARCO

 
渋谷パルコで開催されていたのは、オピーが手がけたVR作品を楽しめる、世界初公開の展覧会です。
人々の行き交う様子や街並みなど、VRゴーグルを装着してオピー作品の世界観を体験することができます。

入場する際に、展示のメインビジュアルの作品が描かれたステッカーをGET!

 

 
事前予約制でなかなか予約が取れないと思っていましたが、その理由が2部屋の展示空間があるのですが、1人につき1部屋入って体験するので、人数が限られてくるからのようでした。
こちらのオピーの作品が飾られている待合室で、作品集を眺めながら順番を待ちます。

 


展示会場はこちら…って搬入前!?
てことはなく、白壁空間が広がっているけど、そこへVRゴーグルを装着して入ればアート空間に様変わり。
ゴーグルをかけて歩いていると、次々いろんな作品が現れるので、広い美術館内を歩き回っているように思いますが、実際には同じ部屋をぐるぐるまわっているだけという現実です。

VRはこれまで結構体感してきましたが、うっすら現実世界(白壁空間)も反映されつつ、仮想空間のアート作品を眺めるというタイプは今までになく斬新でした。
私の前に鑑賞されていたおじさまが、スタッフさんに「これはよくできていて本当にすばらしかった!」と興奮気味で話していて期待値が上がっていましたが、その期待値も余裕で超えました。
壁に飾られた絵や台座の上に置かれた彫刻が動いたり、慣れ親しんだ空間に空想を効かせた、不思議な感覚を味わえました。

 

 
作品を観て次の作品を観る前に後ろを振り返ってしまい作品がスキップされてしまいました。
スタッフさんが声かけしてくださり、「観られていない作品があるかと思いますので、観られた作品は流しながら、もう一度ご覧になってみてください」と神対応をしてくださいました。
未練がましく振り返るのはNGです(もしかして人生においても、と神が教えてくれているのか…)

 

 
グッズコーナーでは、展覧会オリジナルのB1ポスターが販売されていました。
VRでの世界から切り取られたビジュアルが5種類あり、これで一部を共有できます。
 
台座の上に、画像左の人々が動いている作品がありました。
VRといえど作品があると無意識的に避けていましたが、あえて作品にぶつかりに行ってみると、貫通している!と幽霊になったかのような、少しゾワッとしました。

真ん中の白い枠組みの作品は、見上げれば高くそびえ立っていて、存在感がありました。
中が空洞になっています。

ダンスをする人たちの作品では、今まで無音だったところに軽快な音楽が流れて、パッと明るい気分になりました。
こちらの作品は外苑前の展示でリアルでも鑑賞することできます。

 

 
左の作品は実際のスペースよりもかなり広大な土地に建物が広がっていて、教会の鐘の音も鳴り響いて神聖な気持ちになりました。

また、右の作品は小鳥が足元でチュンチュンと鳴きながら動いていて、微笑ましい光景でした。

 

リアリティとバーチャルリアリティ。
壁にかかった絵画と頭の中にだけ存在するカタチ。

アーティストはこれらの2つの世界で行き来している。
少なくとも、私はそうだ。

Julian Opie

私もそうだ。

 

OP.VR@PARCO」
 ・期間 2022年10月21日(金)〜2022年11月14日(月)
     11:00~20:00(最終日18:00まで)
 ・会場 PARCO MUSEUM TOKYO(渋谷PARCO 4F)
 ・入場 1,500円 ※事前予約制
 https://art.parco.jp/museumtokyo/detail/?id=1088

 

Julian Opie個展@MAHO KUBOTA GALLERY

 
外苑前の会場では、ダンスをテーマとした5点の映像作品と、8点のペインティングによる新作が展示されていました。
ペインティングとLEDディスプレイの映像作品で表現された若い男女のダンサーの姿は、TikTokで人気の「シャッフル」という群舞のようです。

先史時代の人類は、言語の取得より早くダンスをコミュニケーションの手段とした可能性があるという説があります。
ダンスという身体での表現は、一個体が共同体に結びつくためのごく自然な動きだったようです。

  

 
オピーの作品は、動きの細部にこだわっていて、モデル一人一人の個性や態度や生き様が見てとれることにより、現代の人々を象徴しています。

動画はこちら。

https://twitter.com/kisa_ne_jp/status/1592014906165198848?s=20&t=jBeC_Hi3Hq7OTmyjg25XCw

 

Julian Opie」
 ・期間 2022年10月21日(金)〜2022年11月26日(土)
     12:00~19:00(日祝・月は休廊)
 ・会場 MAHO KUBOTA GALLERY(東京都渋谷区神宮前2-4-7)
 ・入場 無料
 https://www.mahokubota.com/ja/exhibitions/3849/

 

さいごに

今回のVR展示は、コロナ禍によるロックダウンで移動が制限されているなかで着想されたものだそうです。
ほとんどの作品が通常のギャラリーで制作した作品の再解釈が中心だったようですが、オピーはVR作品を今後も継続し、更なる境地の作品へ…と語っているので、またVR展示される際は要チェックです!

これは映える!と思ってスマホを構えても、写真に残せないのがVR作品ですが、目の前の感動が脳裏にはしっかり焼き付いています。
思えば肉眼よりも画面越しに見ていた時間の方が多かった場面もあったかもしれません。
ですがやっぱり本物を見たい、シェアしたい、という願望もあるので、外苑前のような展示も鑑賞できてよかったです。

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